2011年04月22日

小笠原の新種のフナムシ

2007年に小笠原にフナムシ調査に行った際,
謎の渓流性のフナムシを採集したことを紹介しましたが,
http://hahoman.seesaa.net/article/49747341.html
この謎のフナムシ,今回,新種記載の論文が出版されました.

Ligia torrenticola
ナガレフナムシ
ナガレフナムシ.jpg

Nunomura, N., Horiguchi, H., Sasaki, T., Hironaka, M. & Hariyama, T (2011) A new species of the genus Ligia (Crustacea: Isopoda: Ligiidae) from steep streames of Chichijima and Anijima Islands of the Ogasawara Islands.(小笠原諸島父島・兄島の渓流から発見されたフナムシ属(甲殻亜門:等脚目:フナムシ科)の1新種)
富山市科学博物館研究報告, (34): 73-79.

日本の等脚目研究の権威である布村昇先生と
追加の調査と標本採集を行っていただいた
佐々木哲朗氏の努力によるものです.
心より感謝致します.

このフナムシの驚くべき点は,
写真のような渓流に生息していることです.
少なくとも本種以外,日本には渓流性のフナムシは報告されていません.
渓流でどのような生活をしてるのでしょうか?ワクワクしますね.
その生理と生態の解明を進めたいと考えています.

初寝浦.jpg
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2008年04月30日

そろそろカワトンボのシーズン

カワトンボ類の研究のテーマの1つとして,
各地のアサヒナカワトンボ(ニシカワトンボ)と
ニホンカワトンボ(オオカワトンボ)の個体群間で
視覚特性に違いがあるかどうかを調べることを考えています.
そこで浜松近郊でカワトンボの繁殖地を探しています.
昨日は,周智郡の森町を調査してみて,
ようやくカワトンボの1種を採集することができました.
綺麗なオレンジ翅の雄個体です.
初めて自分で採集したのですが,本当に魅力的な虫ですね.

しかし,このカワトンボ,
アサヒナカワトンボなのかニホンカワトンボなのか,
まだ僕にはちょっと判断つかないんですよね…難しい.
すみません,椿先生,教えていただけますか.

そろそろカワトンボの本格的なシーズンです.
5月には佐賀でアオハダトンボの
幾つかの実験を行いたいと思います.

カワトンボ.jpg
posted by 針山堀太郎 at 16:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 研究室の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月16日

カエル捕り

生物学教室では8月2-3日に,
高校生向けの科学教室を開催します.
カエルを使って行動,形態,生化学,電気生理など
を体験してもらいながら技術と科学的な論理思考を
学んでもらえたらと思っています.

そのために使う行動実験用の
トノサマガエル(写真右側)を
浜松医科大学の近くの水田に採集に出かけてきました.
6-10cmほどの大型の個体は逃げ足も素早く,
採集にはなかなか手間がかかりました.

で,採集していて気が付いたのですが,
ダルマガエルRana porosa brevipoda
(ナゴヤダルマガエル:写真左側)も同所的にいるようです.
背面の黒色の斑紋が独立しており,足も短いです.
また腹面に不規則な斑が入ることや背面の小隆条も
明らかにトノサマガエルのものと異なっています.
(ただ,採集個体は腹面の斑は薄く,
それが個体群の特徴なのか,トノサマガエルとの
自然交雑なのか,すこし注意が必要そうです)

ダルマガエルは,
静岡県のレッドデータブックでは絶滅危惧TAという
絶滅の危険度の最も高い種に指定されています.
浜松市の郊外にはまだ貴重な自然が残っていることに
うれしくなりました.

トノサマガエル.jpg
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2007年05月02日

ザリガニ採り

今日は午後から外山さんと実験用のザリガニを
採集しに出かけてきました.
大学のすぐ脇を流れる染地川です.
気持ちのいい五月晴れです.

外山さんの実験には1-2センチの小型のものが
50個体必要ということで,ホントにそんなに採れるかな?
とやや不安だったのですが,
1時間ほどで2人で70個体ほどを採集できました.
う〜ん,やればできるものです.充実!

採集したザリガニは小部屋に入れられ(写真),
異なる光環境で飼育する実験に使われるそうです.
今年の弘前大での動物学会で発表できるように,
とのプレッシャーが針山先生からかけられているようですが,
外山さん頑張ってくださいね.

ザリガニ.jpg
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2006年11月18日

ハマダンゴムシ,大きい!

先日,堀口さんが伊豆にフナムシ採集に出かけました.
実験用のフナムシも十分捕獲することができたそうですが,
その採集中にハマダンゴムシを見つけたとか.

体長5mmほどの個体は何度か見たことがあるので
それほど珍しくもないなぁという感じで,
見せてもらったのですが,
大きい!2cm以上あります.
こんな大きくなるんですか!ハマダンゴムシ!

保育社の日本海岸動物図鑑によると
日本ではハマダンゴムシの仲間は,
ハマダンゴムシTylos granuliferusの1種のみ
が確認されているということらしいので,
この個体もgranuliferus種であるようです.

背中の模様はかなり変異があるようで,
砂の上に置くと,見事に背景に溶け込んでしまいます.
写真の黒い砂の上には丸まった2個体と
歩き出した1個体が写っているのですが,
見つけることができるでしょうか?

ハマダンゴムシ.jpg
posted by 針山堀太郎 at 14:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究室の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月11日

茶色いアレが出たので

堀口さんから「ゴキブリが苦手」というお話を伺って数日後,
研究室で夜に予稿集の編集作業をしていたところに,
ソレが顔を出しました.クロゴキブリでしょうか.

僕の場合,嫌いというほどではないのですが,
体が柔らかいという点と,すこしベタベタしている点が,
やや困るなぁという印象でしょうか.

なかなか立派な複眼を持っているなぁとみていてふと,
チャバネゴキブリBlattella germanicaが
ナビゲーションに経路統合path integrationを使うことを
間接的に証明した論文を思い出しました.
Dabouineau, L. & Rivault, C. 1994
Spatial orientation in Blattella germanica (L.) larvae.
Ethology 98, 101―110.

ゴキブリといったような社会性昆虫ではない昆虫の
長距離定位システムについては,まだまだ未知な部分が多く,
面白そうです.
柔らかいとか油っぽいとか
言っている場合じゃないような気がしてきました.
ゴキブリ.jpg
posted by 針山堀太郎 at 10:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究室の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月08日

カギノテクラゲの採餌

近頃,弘中はカギノテクラゲを飼育しています.
ようやく飼育のコツがわかってきてクラゲの調子もよさそう,
だったのですが,学会出張でまた調子を崩してしまいました.

飼育水槽では写真のように水底でひっくり返って
触手を伸ばしている個体が多いのですが,
もしかしたらこれが本種の採餌姿勢なのでしょうか?
ツリガネクラゲの採餌行動も
「逆さ」で行うという報告がありました.
Mackie, G. O. (1980). Slow swimming and cyclical 'fishing' behavior in Aglantha digitale (Hydromedusae: Trachylina). Can. J. Fish. Aquat. Sci. 37, 1550-1556.

しかし,止水状態の水槽内ならともかく,
実際の海中ではどうなのでしょう?
水槽内でも,流れを少しつけてやると行動が変化しています.
クラゲの採餌行動あたりも面白そうです.

餌やりも簡単,水を汚さないし,幼生も増えてます.
毒を持ってるってことで
それなりの緊張を飼育者に与えてくれるし,
カギノテクラゲ,なかなかのペットかもです.
カギノテクラゲ.jpg
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2006年03月31日

ハエが来た

応動昆の学会大会も終わり,今日で3月も終わり,
ベノ先生も先日浜松を離れ,
なんだかさみしい雰囲気の研究室です.

そんな研究室に本日,大阪市立大学の志賀向子先生から
ハエが送られてきました.ありがとうございます.
ルリキンバエの成虫です.

最近は,外山さんが盛んに魚や甲殻類,昆虫などの眼の
視物質発色団をHPLCで流していて,
3-ハイドロキシレチナールのピークの確認に
このハエが使われるようです.
ルリキンバエ.jpg
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2006年03月12日

イセエビ幼生の複眼

最近,1Fの電気生理の実験室では,
ベノ・マイヤーロコウ先生と針山先生と堀口さんが
イセエビの幼生(Phyllosoma)の複眼の観察をしています.

このフィロソーマ幼生,僕ははじめて見たのですが,
イセエビとは似ても似つかぬ奇妙な外見ですね.驚きました.
扁平な体に,長い脚と突き出した複眼.
脚を含めると4cmほどもあり,かなり大きいです.
しかも体は驚くほど透明で,ガラスの入れ物にいれておくと,
水中に黒い複眼だけが浮いているように見えます.
透明すぎて非常に苦労して,
下のようなあまりよくない写真がとれました.

ベノ先生,確かに,このイセエビ幼生,
浮遊生活に適応した特別な複眼を備えていてもおかしくないですよ.
非常に魅力的な研究材料です.フィロソーマ.jpg
posted by 針山堀太郎 at 21:36| Comment(2) | TrackBack(0) | 研究室の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月01日

ホタル幼虫上陸

日長と温度の処理が上手くいったようで,
針山先生と堀口さんが飼育しているゲンジボタル幼虫が
本日,上陸を開始しました.
上手に蛹化してくれるといいのですが.

幼虫は尾部にある1対の発光器を蛍光色に光らせています.
写真はいよいよ潜ろうとするホタル幼虫のおしりの部分です.
発光器が眼のようですね.
刺激を与えるとそれに反応するようにも光るみたいですが,
この発光,何か機能的な意味があるのでしょうか?不思議です.
上陸ホタル幼虫.jpg
posted by 針山堀太郎 at 01:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 研究室の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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