2009年05月21日

今年もアオハダトンボのシーズンが…

翅の構造色が美しいアオハダトンボですが,
今年もその繁殖の季節がやってきました.
成虫脱皮したての雄は翅の構造色も薄く,
また翅の色素の蓄積も弱く,透けるような翅を持っています.

アオハダ若齢個体.jpg

さてこのアオハダトンボの観察では,
毎年イネ科植物の花粉アレルギーに悩まされています.
http://hahoman.seesaa.net/archives/200805-1.html

症状が年々ひどくなってきてまして,
花粉で顔が猛烈に腫れ上がるようになってきたので,
少し怖くなって今年は対策を考えてみました.
長袖長ズボンにフードとマスクでもあまり効果がなかったので,
とりあえず,市販の抗アレルギー薬を飲んでみました.

この薬,確かにアレルギー反応は抑えられるようなのですが,
副作用で猛烈に眠くなるのが大問題です.
採餌を何時間も座り込んで観察しなければならないのですが,
暴力的な眠気に耐えられず,何度も川に落ちそうになりました.
あぁ,本当にどうしたらいいんだろう….





posted by 針山堀太郎 at 00:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月18日

タマムシ行動実験に夢中

針山研究室では,キラキラとした構造色を持つ
ヤマトタマムシの研究を進めています.
ちょうど今が行動実験の佳境です.

ヤマトタマムシの研究で面白いところは,この体色を
オスがメスを探すためのcue(手がかり)としているところです.
オスはケヤキなど餌となる樹の樹冠上を飛び回り,
葉についているメスを見つけると飛びつきます.
標本にしたタマムシにも飛びついて来ます.
メスの体色を葉の間に見つけて,定位するのです.
ただ,オスとメスとの間に体色の違いはなく,
時々,オスはオスに飛びついてしまったりもします.

では,タマムシの体色のどんな要素が
メスを探すオスを引きつけるのでしょうか?
色?模様?光強度?偏光?それとも???
これを明らかにすることで,構造色という色が
生物のシグナルとして使われている意味を探ろうと考えてます.

偽のタマムシモデルにオスを誘引させることができれば,
オスが体色のどの要素をcueとしているのか,
という謎を解き明かすことができるかもしれません.

そこで「なんとかしてタマムシを騙してやろう」ということになり,
去年から本格的に,タマムシモデルの作成に取りかかりました.
株式会社アールテックさんのご協力により,
実際のタマムシの標本を正確にレーザー計測し,
粉体積層型造形によって虫体のモデルを作成します.
そして日本ペイント株式会社さんのご協力により,
多層膜型のマジョーラ塗装をしていただきました.

一番左側が塗装前のモデルで,一番右側が本物のタマムシ.
中の二つが塗装モデルです.
かなりコストがかかってますが,見事なできばえです.
売られていたら買ってしまいそうなくらい美しいです.

さて,これらのモデルを使って,実験,実験!
結果が楽しみです.

タマムシモデル.jpg
posted by 針山堀太郎 at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月28日

アカハダです

昨日の調査後から,ちょっとまずいなぁと思っていたのですが,
今朝起きて鏡で顔を見ると,発疹で斑点状に肌が赤くなってます.
結構ボコボコで,あぁ,本当にひどいな….
イネ花粉症なんですね.

去年も苦しんだのですが,
研究材料のアオハダトンボの繁殖時期と繁殖場所は
イネ科植物の花が大量にあるんですよ…ひぃぃぃ….
http://hahoman.seesaa.net/article/42716477.html
クシャミと鼻水もひどいです.
もう二度と行きたくないんですが,
サンプリングに今回失敗してしまったので,
少なくともあと1回はあの場所に行かないと…鬱ですね.

しかし本当に綺麗なトンボです.フィールドでは,
花粉症のことを忘れて見入る→症状悪化
という困った状況です.
アオハダ.jpg

今年,アオハダトンボの複眼の発達に関して
外山さんが面白い結果を出しています.
動物学会で発表されるということなので,
楽しみにしていてください.

posted by 針山堀太郎 at 09:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月19日

吉岡先生が来浜

昨日は,大阪大学大学院生命機能研究科の
木下修一先生の研究室の
http://mph.fbs.osaka-u.ac.jp/
吉岡伸也先生が来浜されました.

針山先生は現在,木下先生のグループと
ヤマトタマムシの構造色の共同研究をしており,
今回は成分分析のためのタマムシの翅の試料を
取りに寄られたということです.

木下先生,吉岡先生は,
「構造色研究会」の世話人もされてます.
構造色研究会のホームページでは,
生き物の構造色の多様性や発色メカニズムについて
美しい写真や詳しい解説を見ることができます.
是非一度ご覧下さい.

吉岡先生.jpg
posted by 針山堀太郎 at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月22日

タマムシを採集する

一昨日の日曜日,アリの帰巣行動について議論するために,
東京大学から武井さんが来浜されました.
天気がよかったのでタマムシの採集にもお付き合いいただきました.
9mの網で,樹冠の上を飛び回るヤマトタマムシを採集します.
大学構内の寄主木には多くのタマムシが乱舞しており,
梢にキラリと光るその鞘翅が見事でした.

飛翔しているヤマトタマムシは,ほとんどがオスで,
オスは寄主木であるケヤキなどの樹冠の上を飛び回りながら,
葉についているメス見つけ,交尾のために飛びつきます.
オスの複眼がメスよりも発達しているのは,そのためだと思われます.
(2006年2月7日の日記に複眼の性差の写真があります)

針山先生によると,今年はタマムシに関しては,
構造色を作り出しているクチクラの成分分析を行うということで,
その結果が楽しみです.
タマムシ採集.jpg
posted by 針山堀太郎 at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月10日

タマムシの翅の断面

ヤマトタマムシのキラキラした構造色の秘密を探っています.
翅の断面を透過型電子顕微鏡で観察してみると,
下の写真のように,2つの異なった物質が含まれる層が
交互に積み重なった構造が観察されます.
この多層膜構造が,光るタマムシの色を作り出していると考えて,
今年も翅の解析を進める予定です.

その構造色の関係なのですが,
東京電力の「電力館」という施設が2月にリニューアルしました.
リニューアルに,本研究室もほんの,ほんの少しお手伝いしています.

「タマムシの色」というコンテンツ映像のなかに,
タマムシ羽の断面の電顕像(下の写真)を提供しています.
もし,電力館に足を運ぶことがあれば,
この画像がどこで見られるのか? 少し探してみてください.
タマムシ断面.jpg
posted by 針山堀太郎 at 01:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月11日

タマムシのレンズは厚い

この生物はどんな世界を見ているのかを考える場合,
その眼の構造を観察することでわかってくるものがあるので,
色々な生物の眼を光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することがあります.

写真はヤマトタマムシの複眼の縦断面です.
レンズから入った光は,
その下の青く逆三角形に染まっている円錐晶体と呼ばれる部分で屈折し,
光を受容する視細胞のラブドームと呼ばれる部分に到達します.
そのような構造がヤマトタマムシの場合,
おそらく数万ほども集まって複眼を形成しているのです.

それにしてもヤマトタマムシの複眼はレンズが厚いです.
しかもカチカチなので,顕微鏡観察用の切片を作る時に苦労します.
タマムシ複眼.jpg
posted by 針山堀太郎 at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月07日

タマムシを研究しています

キラキラと美しいヤマトタマムシの体色と眼の関係について
針山先生,堀口さん,弘中らで研究しています.

下の写真は,どちらの写真も右側がオス,左側がメスです.
前方から見るとさらにはっきりしますが,
オスのほうが明らかに複眼が大きいのです.


昆虫では,眼の大きさや形が
雌雄で大きく異なる種類がありますが(例えばホタルなど),
そのような種では雌雄の行動の違いから議論されることが多いです.
タマムシでは,繁殖期になるとケヤキなどの葉上に止まっているメスを,
オスが活発に飛翔して探しています.
そういったメスを探す必要性が,オスの複眼を大きくしたのでしょうか?

オスの眼はメスの眼よりメスを見つけやすい!
ということをなんとか検証できないかと考えています.

タマムシ雌雄2.jpgタマムシ雌雄1.jpg
posted by 針山堀太郎 at 18:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 構造色と眼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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